当クリニックの虫歯治療

必要以上に削らない、
精密な虫歯治療
当クリニックの虫歯治療では、マイクロスコープ(顕微鏡)を使用した治療を行っております。
また、う蝕検知液も使用し、う蝕(虫歯)になっている部位を感覚に頼ることなく、視覚的に確認しさらに、ラバーダムを使用することで治療する歯だけを露出し、治療部位が細菌感染することを防ぎます。
これらを対策しながらの虫歯治療は、1本あたりの治療時間を20分から30分で行う事は難しいため、当クリニックでは、最低でも1時間から1時間半の治療時間を確保し、2次カリエス(虫歯)にならないよう精密な治療を提供しております。
患者様には、治療前、治療中、治療後を動画や写真で確認して頂くよう説明も行っております。
段階別、虫歯治療について
小さな虫歯治療
小さい虫歯の治療では、コンポジットレジン(樹脂)修復治療をします。 まずは治療する歯だけにラバーダム防湿を行い、細菌からの感染や、唾液が付いた治療部位に詰め物を付けても、早期に外れてしまったり、壊れてしまうことを防ぎます。
また虫歯を確実に取り除くために、虫歯を染め出す液(齲蝕検知液)の使用や象牙質を触って柔らかさを確認したり、暗くて見えにくい部分を、顕微鏡を使い明るく拡大し治療を行うことが大切で、あるメーカーのレジンを使用すれば、セラミックとほぼ同等の強度があり、コンポジットレジン修復治療は素晴らしい治療です。
虫歯が歯の間にある場合はマージンといって歯の根元側に出っぱったり引っ込んだりせずに詰めることが非常に難しい治療になりますが、ラバーウェッジ法という治療方法をすれば、他のどの治療より緊密な詰め物をする事が出来ます。このギャップが無ければデンタルフロスを入れても引っかかったり、切れたりしません。それに対して、ギャップがあるとデンタルフロスを使ってもプラーク(歯垢)を完全に取り除くことが出来ずに、再度、虫歯になる可能性が非常に高くなります。
小さな虫歯治療の流れ
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STEP 01
麻酔
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STEP 02
ラバーダム防湿をする
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STEP 03
虫歯を確実に取り除く
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STEP 04
接着力が一番高い歯面処理
(エッチングとメガボンド使用) -
STEP 05
コンポジットレジン
(GC社製MIフィル)を詰める -
STEP 06
表面を研磨
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STEP 07
フロスでギャップが
無いことを確認 -
STEP 08
動画で治療説明
1回で治療が終了
小さな虫歯治療の費用
- 単純窩洞(噛む面だけ)
- ¥63,525(税込)
- 複雑窩洞(歯の間の治療)
- ¥88,935(税込)
大きな虫歯治療

小さな虫歯治療のラバーウェッジ法が出来ないぐらい虫歯が大きい場合と歯にクラックがある場合は歯を全周覆うクラウン治療になります。また残っている歯が薄いなど治療後短い期間で歯が割れてしまう可能性がある時もこの方法を選択します。
この治療法が上手くいくためには幾つかの重要な事があります。
- 01歯茎にダメージを与えない、出血させない
- 血が出ると歯がみえなくなり正確に歯を削ることが出来なくなります。
そのため、当クリニックでは、肉眼治療では分からないような隙間を、顕微鏡で拡大することで歯と歯茎の間に細い糸を挿入し糸の厚み分だけ隙間を作り。極力歯肉に傷をつけずに削る事が出来ます。 - 02歯周病が無いこと
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歯周病があれば、糸が入らなかったり、糸を入れただけで出血してしまい、治療することが出来ないことがあります。
そのため、歯周病がある患者様には、予防コースを受けて頂き、歯肉の炎症が無くなってから処置をします。初回は仮歯を付けて終わり、2回目の治療で型を取り、3回目の治療でクラウンを装着します。クラウン装着後に再発させないために、実は仮歯や型取り、クラウンの制作が重要なポイントになります。
- 03仮歯の適合性
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仮歯も出っぱっていたり引っ込んでいると歯垢がたまり歯肉が腫れてきます。適合が良い仮歯を作ることが、その後の治療に重要です。
歯肉に炎症があると、正確な型が取れなかったり、クラウン(被せ物)を装着する時に、出血してしまい正確な接着が出来なくなることもあります。 - 04正確な型取り
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正確な型が取れないと被せる物を作る技工士さんは何処までが歯なのか歯肉なのかが分かりません。この境界線がしっかり模型に出ていることが肝要です。
実際には歯を削った時より少し細めの糸や編んでいる太い糸(広がる力が働くので型を取る材料が流れ込むスペースが出来る。)を歯と歯肉の間に挿入して型を取ります(材料を流し込む直前に糸を取り除くと数十秒間スペースができている)。歯肉が健康でピッタリ合っている仮歯が入っていれば殆どの場合、出血しません。この手法を2重圧排法といいます。
型取りの手順については、動画でご説明しておりますので、ご覧ください。型を取る材料が固まったら、お口の中から取り出して全周に歯と歯肉の隙間の型が取れているかの確認を肉眼ではなく顕微鏡を使い23倍で拡大確認します。何処かに型が取れていない部分があれば技工士さんは想像やカンで作ることになり適合が良い被せ物は出来ないためです。正確な型がとれたら技工士さんに送り完成を待ちます。勿論、当クリニックがお願いしている技工士さんも顕微鏡下で仕事をしている超一流の方です。
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肉眼や低倍率だと確認しづらい
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顕微鏡で23倍まで拡大すると型取りの精度も上がる
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- 05クラウンの適合性と嚙み合わせ
- 仮歯を外して、出来上がってきたクラウンを入れ適合と嚙み合わせを確認。
まず、コンタクト(隣の歯との隙間)は適切かどうか?通常0.03㎜のコンタクトゲージという金属の板を入れた時に少し抵抗を感じるぐらいに調整。コンタクトが適切な状態になったら、クラウンと削った歯の間に隙間やギャップが無いかこれも顕微鏡で23倍に拡大して確認。
肉眼で問題ないと判断しても拡大するとギャップがある事がありエラーがあれば再度型を取り直して作り直しが必要。適合が良ければ噛み合わせの確認をおこない、咬合紙という薄い紙を噛んで頂き強く当たっているところを削って調整し、研磨して歯に装着する準備を整えます。 - 06クラウンの接着と余剰セメント除去
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当クリニックで装着に使うセメントは非常に接着力が高いものを使用しています。
ただし、歯がきちんと乾燥出来ていないと極端に接着力が下がってしまうため、綺麗に清掃された歯の面に唾液がつかないよう細心の注意を払いながら歯にクラウンを装着します。
装着が終わったら外にはみ出ている余分なセメントを取っていきます。肉眼でセメントが取れたと思っても顕微鏡で確認すると歯と歯の間や根の部分にセメントが残っている事が大半です。セメントが残っていると歯石と同じように歯肉が腫れたり、歯を支えてい骨が下がる可能性がありますので、セメントの取り残しがないように丁寧に余剰セメントを取っていきます。
大きな虫歯治療の流れ
1日目
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STEP 01
麻酔
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STEP 02
ラバーダム防湿をする
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STEP 03
元々入っていた物や
虫歯を確実に取り除く -
STEP 04
歯の壊れている部分が
大きければ樹脂で修復 -
STEP 05
ラバーダムを外して
歯と歯茎の隙間に糸を巻く -
STEP 06
被せる材料により歯を削る
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STEP 07
しみるのを押さえる為の
コーティングをする -
STEP 08
仮歯をつくり仮付けする
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STEP 09
治療を動画で説明
2日目
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STEP 01
麻酔
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STEP 02
仮歯をはずして歯の面に
残っているセメントを
綺麗にする -
STEP 03
歯と歯茎の隙間に細い糸と
その上から編んである
糸を巻く -
STEP 04
数分間おき歯肉に
隙間が開くのを待つ -
STEP 05
上の編んである
糸だけを取り除く -
STEP 06
型を取るための材料を
隙間に流し込む -
STEP 07
硬化後23倍に拡大して
型が上手く取れているかの
確認 -
STEP 08
対合歯
(治療した歯と噛み合っている側の歯)の型をとる -
STEP 09
バイトをとる
(上下の歯が噛み合っている状態を再現するため) -
STEP 10
仮歯を歯に戻す セラミックとジルコニアの場合は歯の色を決める
(技工士さんに詳細な色を再現して貰う場合もあります。費用¥10,000) -
STEP 11
治療を動画で説明
3日目
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STEP 01
麻酔
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STEP 02
仮歯を外して
歯面を綺麗にする -
STEP 03
出来上がった
クラウンを歯に装着 -
STEP 04
歯と歯の隙間が
適切か確認調整 -
STEP 05
削った歯とクラウンの間に
隙間が無いか23倍で確認 -
STEP 06
噛み合わせをチェック調整
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STEP 07
接着性の高い
レジンセメントで装着 -
STEP 08
あふれ出ているセメントを
顕微鏡で取り除く -
STEP 09
治療を動画で説明
大きな虫歯治療の費用
- 20KGクラウン
- ¥245,100(税込)
- メタルボンドセラミック
- ¥292,215(税込)
- ジルコニアクラウン
- ¥330,330(税込)
治療費にはラバーダム防湿料、形成料、仮歯製作(1個)、コーティング、印象(型どり)、装着料、技工料が含まれます。金属代は別途