「治療したはずなのに、また別の歯が虫歯になった」「定期的に検診に行っているのに、どうして虫歯を繰り返してしまうのだろう」

もしあなたがこのように感じているなら、それは「虫歯の歯を削って埋めるだけと捉えている」という、重要な見落としがあるのかもしれません。

恵比寿・代官山の山口歯科クリニックでは、虫歯とは「体の健康状態を映し出すサイン」であり、全身のバランスが崩れている結果だと考えています。
当院が精密な治療技術に加え、分子栄養学の知見を取り入れてアプローチするのは、この「見落とされがちな根本的な原因」を解決するためです。今回は、虫歯を繰り返す人に共通する体のアンバランスとは何か、そして分子栄養学の視点からどう対策すべきかをお伝えします。

虫歯は「食事と体のアンバランス」から始まる

多くの方がご存知の通り、虫歯は「お口の中にいる細菌」と「糖分」によって引き起こされます。しかし、それだけでは虫歯が繰り返される根本的な理由と言えません。 分子栄養学の視点では、虫歯が起こりやすい口腔環境は、次の「3つのアンバランス」によって作られると考えます。

栄養素のアンバランス：歯を「守る力」が弱い

歯の再石灰化（修復）を助け、丈夫にするには、カルシウム、マグネシウム、リン、ビタミンDなどの栄養素が不可欠です。これらの栄養素が不足すると、どんなに丁寧に歯磨きをしても、歯の表面は酸に負けやすくなります。特に現代人は、加工食品の摂取やストレスにより、栄養素の吸収率が低下しているケースが多く見られます。

腸内環境のアンバランス：全身の「免疫力」の低下

「腸は第2の脳」と言われるように、腸内環境は全身の免疫力と深く関わっています。腸内環境が乱れると、免疫機能が正常に働かず、お口の中の悪玉菌が増殖しやすい状態になります。 虫歯菌や歯周病菌の活性化は、単なる口腔内の問題ではなく、全身の免疫システムと連動しているのです。

健康な歯を「作る」ために、今日からできること

分子栄養学的なアプローチは、自宅での毎日の行動が鍵となります。