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コラム

虫歯が無いのに歯が痛む?6つの原因を解説

「歯が痛くて歯医者に行ったのに、虫歯は見つからなかった….」
歯が痛くて歯科医院を受診したのに、「虫歯は見当たりませんね」と言われた経験はありませんか?
実は、虫歯以外にも歯の痛みを引き起こす要因は数多く存在します。
見た目には分かりにくく、時には歯科医でも慎重な診断が必要なものもあります。
今回は「虫歯じゃないのに歯が痛い」ケースでよくある原因を6つに分けて、詳しく解説していきます。

 

1. 根の先に膿がたまっている

すでに神経を取る「根管治療(こんかんちりょう)」を受けた歯でも、数年後に根の先に細菌が繁殖し、膿がたまって再び痛みが出ることがあります。
これは根尖性歯周炎と呼ばれる状態です。
根管治療を行った歯は、クラウンなどの被せ物で全体を覆っていることが多いため、外側から見ても虫歯などの異常が確認できないことがほとんどです。
しかし、歯の内部や根の先で再感染が起きると、強い痛みや腫れが出てきます。
また、歯の根の形状は非常に複雑です。肉眼で治療を行うと、すべての根管を清掃・消毒しきれずに、細菌が残ってしまうことがあります。
これは上の奥歯や下の第一大臼歯などに多く見られる特徴です。
これらを解消するには、通常のレントゲンでは見えにくいケースもあるため、歯科用CTを活用して三次元的に根の形や病変の広がりを確認することが非常に重要です。
さらに、古いクラウンや不適合な被せ物の隙間から、再び細菌が侵入し再感染することもあるため、精密な補綴治療(かぶせ物の精度)と、定期的なメインテナンスが再発予防には欠かせません。

 

2. 心臓疾患による関連痛

驚かれるかもしれませんが、狭心症や心筋梗塞など心臓の病気が原因で、歯の痛みを感じることもあります。特に左下の奥歯に痛みを訴えるケースは要注意です。
これは*関連痛(かんれんつう)*と呼ばれ、本来は別の部位に起きている異常が、神経のつながりによって別の場所の痛みとして感じられる現象です。
心臓からの痛みは、頚椎(C3〜C5)の神経領域に伝わり、それが三叉神経とリンクすることで、あたかも歯の痛みのように錯覚してしまうのです。
「歯に異常がないのに、階段を登ったり、歩いたりなど、身体を動かすと歯が痛む。そして休むと痛みが引く」といった場合は、歯科ではなく循環器内科の受診が必要です。
高血圧・糖尿病・喫煙習慣・脂質異常症などは心臓疾患のリスク要因でもあるため、歯の痛みが実は全身のサインであることもあるという意識を持っておくことが大切です。

 

3. 歯に目に見えない「ヒビ」が入っている

歯の表面にできる細かいヒビ、「ヘアラインクラック」も痛みの原因になることがあります。
特に肉眼では確認できないような微細なヒビは、通常の診査では見逃されてしまうことがあります。
このような場合、顕微鏡の光を消し、小型の特殊ライトを当てることで、初めてヒビが確認できることもあります。
ヒビを通じて冷たいものや熱いものの刺激が歯の内部に伝わり、神経を刺激して痛みを感じることがあります。また、ヒビは食いしばりや歯ぎしりが強い方によく見られ、放置しておくとヒビが大きくなり歯が割れてしまうリスクもあります。
ヒビが完全に割れてしまうと抜歯になるケースもあるため、早期の処置と生活習慣の見直しが重要です。

 

4. 食いしばり・歯ぎしりによる痛み

無意識のうちに行われている食いしばりや歯ぎしりも、歯の痛みを引き起こす大きな原因のひとつです。
特に夜間の就寝中に起きやすく、本人が気づいていないことが多いのが特徴です。
歯を支える歯根膜という組織には血管が存在し、過度な圧力がかかることで血流が悪くなり、炎症が生じて痛みを感じることがあります。
矯正治療でワイヤーを調整した後に感じる「鈍い痛み」と同様の原理です。
起床時に「歯が痛い」「顎が疲れている」と感じる方は、食いしばりのサインかもしれません。
また、食いしばりは歯の破折や顎関節症のリスクにもつながるため、ナイトガードの使用や咬み合わせの調整など、根本的な対処が必要です。

 

5. 上下の歯の痛みを間違える

実際には下の歯に問題があるのに、「上の奥歯が痛い」と感じる患者さんもいらっしゃいます。
これは、上下の歯からの神経信号が脳の同じ場所に伝わるために起きる“痛みの錯覚”です。
左右の感覚は脳内で明確に区別されるため混同されることはありませんが、上下については痛みの強さが増すと錯覚が生じやすくなるのです。
「絶対にこの歯が痛いと思っていたのに、別の歯を治療したら痛みが消えた」というのは、よくある話です。
放っておくと、こうした強い痛みが「神経性疼痛」として慢性化してしまう場合もあるため、違和感を感じた段階で早めに受診することが大切です。

 

6. 実は歯ではなく「口内炎」が原因かも?

口の中にできた口内炎が、歯の痛みとして感じられることもあります。
これは、歯ぐきや口内の神経と歯の神経が脳内の同じエリアに信号を送るため、脳が痛みの場所を混同してしまうからです。
歯の根元近くや見えにくい部位に口内炎ができると、本人もなかなか気づかず「歯が痛い」と感じてしまうことがあります。
口内炎は、免疫力の低下やストレス、栄養バランスの乱れなどが原因で起こります。繰り返し口内炎ができる方は、栄養状態のチェックや体調管理も含めた総合的なケアが必要です。

 

「原因不明の歯の痛み」でお悩みの方へ

「虫歯はない」と言われたのに歯が痛い——。それはけして“気のせい”ではありません。
見えない細菌の再感染や、生活習慣の癖、全身の病気が関係していることもあります。
当院では、CTやマイクロスコープなどの精密機器を活用し、痛みの“本当の原因”を突き止め、根本からの治療を目指します。
原因不明の歯の痛みでお困りの方、どこに相談したら良いか分からない方も、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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