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コラム栄養学

歯ぎしりの原因は肝臓にあった

歯ぎしり、食いしばりのある方は同時に下記のような症状を併発していることがよくあります。

  • 睡眠時間は足りているのに朝スッキリ起きられない
  • 悪夢をみる
  • 寝汗をかく
  • 途中覚醒があったり、明け方目が覚める

上記の症状は一見関係ないように思いますが、原因が同じ可能性があります。

 

寝ている時のエネルギー源は肝臓から

就寝時は食事からのエネルギーが枯渇するため、肝臓に蓄えられていた肝グリコーゲンを使って血糖を維持します。
睡眠中、血糖値が維持できずに下がってしまうと、血糖値をあげるホルモンのカテコラミンが放出されます。
カテコラミンはノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンの総称です。
これらのホルモンはどれも交感神経を興奮させ、血圧上昇や心拍数増加など、身体の緊張状態を作りだし、覚醒します。
血糖値が下がった時、糖新生が出来ないと、上記のような症状が出る訳です。

 

血糖コントロールは肝臓が要

“グルコース6フォスファターゼ”と呼ばれる酵素が肝臓だけにあります。
この酵素は、肝臓に蓄積されているグリコーゲンをグルコース(糖)に戻して細胞外へ排出し血糖値を上げます。
糖を食べないトラやライオンなのど肉食動物はこの酵素活性が高く糖新生で血糖値を保っています。
肝臓に炎症があり糖新生が出来ないと夜間低血糖がおこり、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。

 

肝臓の炎症をチェック

分子栄養学では血液検査で肝臓の炎症をみるポイントがあります。
全てが当てはまる訳ではありませんが、一つの指標になります。

AST<ALT

まずはAST(GOT)とALT(GPT)の数字をみましょう。
どちらも20ぐらいが正常値と言われますが、この数値、ALTがASTより大きい場合脂肪肝=肝臓の炎症と判断します。

尿素窒素BUN<γGPT

理想値はどちらも15〜18です。
通常、この値も大体同じ数値になりますが、脂肪肝の場合はBUNよりもγGPTが大きな数値を示します。

コリンエステラーゼCh-E

理想値は280です。
この数値がこれより大きいと脂肪肝、低すぎる場合は低栄養や肝機能障害が疑われます。
その他の検査や症状などから総合的に判断しますが、上記数値に当てはまる場合は注意が必要になります。

 

肝臓の機能は

代謝、解毒、胆汁酸の生成分泌、ビタミンB12の貯蔵です。
肝臓に炎症があると糖新生がうまくいかないばかりか、いろいろな不具合の原因になります。
また、お酒を飲むとアルコールを分解解毒するのは肝臓です。
アルコールの解毒で肝臓の機能が使われてしまうと糖新生が出来ずに低血糖になります。

 

まとめ

歯ぎしりや食いしばりでナイトガードを作り毎日装着している方がいますが、あくまでも対処療法です。僕自身も10数年間ナイトガードが欠かせない日が続いていましたが、歯ぎしりも食いしばりもなくなり、今ではナイトガードから解放されました。
根本原因を見つけ改善できる、一つの考え方をお示ししてみました。

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