TEL
ACCESS
CONTACT
PAGE TOP

新着情報

コラム予防治療

ロイテリ菌で歯周病、虫歯予防

皆様はバクテリアセラピーをご存知でしょうか?

人体にとって都合が良い善玉菌を摂取し、体質を改善する細菌療法のことです。

ヨーロッパで新しく誕生し、世界63カ国の医療機関に導入が進んでいます。

 

ロイテリ菌はもともと、人と共生していました。1960年代において成人の発現率は40%前後でしたが、近年の研究ではニューヨークで調べると0%、パプアニューギニアの原住民では100%との研究報告もあります。(Martinez et al., Cell Reports 2015)

 

なぜロイテリ菌がいなくなったの?

では何故ロイテリ菌はいなくなってしまったのでしょうか?

1つの要因としてライフスタイルの変化と言われています。

具体的には

  • 抗生物質や他の薬物の使用
  • 施設分娩、帝王切開
  • 少人数の家族構成
  • 潔癖症
  • 食物繊維や発酵食品摂取の減少
  • 粉乳や他の食物因子

などがあげられます。

現在の世の中で生活している事自体が、人体の細菌叢に影響を及ぼしています。

 

ロイテリ菌の効果は?

それではロイテリ菌の摂取でどのような効果を期待できるかを研究レベルで見てみましょう

  1. 虫歯菌を減らす(2週間で80%減少)
  2. 歯周病菌を減らす(衛生士によるクリーニングと併用で90%減少)
  3. 口臭を減らす
  4. 便通を整える
  5. ピロリ菌を減らす(30日摂取で60%減少)
  6. アレルギー軽減(1年間で57%湿疹面積減少)

以上のように、さまざまな研究があります

なぜロイテリ菌の摂取で虫歯や歯周病を減らすことが出来るのか?

L.reuteriロイテリ菌のDSM17938はロイテリンという天然の抗菌物質を生産します。

この抗菌物質で口腔内病原菌の繁殖が抑制されます。またATCC PTA 5289株は口腔内に定着し、炎症促進物質(TNF ~α)をブロックし炎症を緩和することが確認されています。

このような作用機序が確認されており、人にとって都合が悪い悪玉菌を抑制するとともに、炎症を抑える働きがあります。

 

ロイテリ菌の注意点

どんなロイテリ菌で良いわけではありません!

ロイテリ菌を摂取すると一見いいことばかりだと思いますが、ロイテリ菌は165菌株あり、どの菌株でも同じ効果がある訳ではありません。

腸や免疫に効果があるのはDMS 17938という菌株で、お口の中に良いのはACTT PTA 5289、ピロリ菌に効果がある菌株はACTT PTA 6475です。

これらの菌株はバイオガイア社が国際特許を取得しています。その他の菌株でも効果がある可能性もありますが、研究で特に効果がある菌株がタブレットとして市販されています。

 

実際の目に見える効果は?

当クリニックにいらっしゃる患者様のおよそ8割の方にご購入、お使い頂いております。

また歯科衛生士によるPMTC=歯のクリーニング後にロイテリタブレットを摂取して頂きながらお口の状態を動画でお伝えしています。

毎日の摂取を始めて頂き約1ヶ月で明らかな歯肉の炎症や出血が減少してきます。

また、プラーク=歯垢の粘着能が下がるので、クリーニング時間が短縮します。さらに深めのポケットや歯の根にヒビがある部分からの膿が減少したり止まったりする事もあります。

毎月のメンテナンスで良好な歯肉状態の患者様がある時、歯茎が腫れ出血するようになりお聞きしてみると『ロイテリタブレットの在庫が無くなり、ここ1ヶ月舐めてなかった』と言われる事があります。

ご自身での実感がなくても歯科医や歯科衛生士がみると明らかな違いを確認できます。

お口の中以外の効果も!

実はお口の中は患者様に実感していただく事が少ないですが、その他の全身症状では劇的な変化を感じていただく事があります。

長年の便秘が改善した。おならが臭くなくなった。お肌の調子が良くなった。花粉症が軽減した。などの声をいただく事の方がお口の中よりも多いです。

 

どうやって摂るのが効果的?

お勧めは就寝前に歯ブラシ、デンタルフロスを済ませます。その後コップ1/3程度のお水を飲んで頂き、出来るだけ噛まずに舐めて下さい。

バイオガイアのロイテリタブレットは生きた乳酸菌です。お口の中はもちろん腸にも良い影響をもたらします。ただし胃を通過する時に胃酸でロイテリ菌の一部が死んでしまいます。出来るだけ生きたまま腸にも届かせたいので、胃のHPペーハーを上げる目的で摂取前にお水を飲んでいただくのが良いと思います。

摂取回数は1日1タブレット、最低でも3ヶ月間続けると口腔内、腸内に定着します。

一生、毎日なめないといけないの?

口腔内や腸内細菌叢は一度定着するとほとんど変わらないと言われています。その意味では毎日摂取をお勧めしていますが、3ヶ月毎日摂取したら、週に4.5回摂取に減らして頂きます。次のメンテナンス時に歯茎の腫れや発赤がなければ、さらに減らして1日おきの摂取にします。メンテナンスごとに状態を確認し、摂取回数を減らしたり増やしたりしています。しかし、コスト面に問題なければ毎日摂取を続けていただくのがベストです。

 

元々ロイテリ菌は、人との共生をしていた菌なので、新生児から高齢のお年寄りまでお使いいただく事ができます。舐めるだけで、お口の中の疾患予防になります。是非、毎日のケアにお使いください。

ページトップへ