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コラム

根の治療を繰り返さないために 第4弾

前回、根の治療を開始し、根管(神経が入っている空洞)に詰めてあったガッタパーチャや感染した歯を取り除く話をしました。この処置には1時間前後かかる事が多いので、この段階で治療を終え、続きは次回になることが多いです。

仮詰めには要注意

さて、ここからがまた治療を成功させるためにとても大事な事があります。それは仮封です。治療のため仮歯に開けた穴を塞がなくててはなりません。一般的には次回、治療の時に簡単にとれる材料、ストッピング(熱で柔らかくなるゴム素材)や水硬性のセメント(最初は粘土のように柔らかいが水があると硬くなるセメント)、などを使う事が多いです。これらの材料を使うと2〜4日後にはお口の中の細菌が詰めた物の隙間から根管内に浸入する事が分かっています。ご自身では細菌が入り込んだ事は分かりませんが、治療後、詰めた薬のが味がしていたら要注意、中の味が漏れ出ると言う事は、外からばい菌も入り込んでいます。また、周りの仮歯の真ん中に穴が開いている状態で柔らかい素材の仮詰め材料が入っていると周囲の仮歯が割れてしまう事もあります。割れてしまえば、勿論、細菌感染がおこります。

細菌が侵入しない仮詰めとは

次回、治療をするときに数秒で簡単にとれる材料は、治療時間を無駄にしないためには非常に良い材料です。しかし、ご自宅に帰られ再度来院されるまでの間に感染が起こってしまえば、より多くの時間が必要になってしまいます。僕自身、そもそも仮に詰めるという発想からの脱却が必要でした。『感染を絶対させたくない』と思えば仮ではなく、完全に仮歯と接着し削り取らなければならない材料にする必要があります。 当クリニックでは穴の開いている仮歯の周囲にプライマーという接着力をあげる液体を塗り、その上に樹脂を盛り上げ、しっかり光で固めます。この樹脂は前歯や奥歯の虫歯治療で詰めるコンポジットレジンを使用しています。確実な接着と高い強度を兼ね備えた材料を使う事で仮歯が壊れたり再度感染してしまう事は殆ど無くなりました。勿論、次回の治療ではダイアモンドバーで削らないと治療が出来ません。

本当に隙間が無いかの確認

ではどのようにして仮歯と樹脂の隙間から感染していないかを確認しているのでしょうか? 以前、治療前にラバーダムをした時、イソジンで歯を消毒するお話をしました。 その時、仮歯と詰めた樹脂の間に隙間ができているとイソジンが入り込むのが分かります。詰めた樹脂を削っていき、途中で染まりが無くなれば根管内への感染はないと判断しますが、最後まで染まっていれば確実に感染があったと確認出来ます。 樹脂は光で固めますが、固まる時に重合収縮といって小さくなる性質があります。一度に多くの樹脂を詰め、光を当てると仮歯から剥がれる力が働き隙間ができる可能性があがります。この現象を極力少なくするような工夫をして仮詰めを行います。 また、強度も試行錯誤のうえ、今では壊れない厚みにしています。硬い材料なので厚みがあると削り取るのに時間がかかります、しかし薄すぎれば割れたりヒビが入る可能性も高くなるの適度な厚みが必要です。この厚みは患者様が歯ぎしり食いしばりをする方であれば勿論、厚くする必要があります。

仮歯、仮詰めだと忘れてしまう治療

これは治療の成功や予後とは全く直結しませんが、盛り上げた樹脂は前歯や奥歯に詰めるコンポジットレジン充填と同じく丁寧に磨き上げます。治療後、尖っている所があったり、舌で触るとザラザラして気持ちが悪いのは僕自身が治療をしてもらう事を考えると嫌なので快適に使って貰えるようにしています。さて紙面上ではなかなか治療が進みませんが、次回はいよいよ根管内の最終洗浄と充填についてお話予定です。
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